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序局第26号-命よりカネの菅政治/清水丈夫革命論の原点

序局第26号発行。定価 1320円(本体1200円+税10%)。全国の書店で発売中。

ISBN978-4-434-29209-5

命よりカネの菅政治/清水丈夫革命論の原点

菅政権による命よりカネの政治を告発する。オリンピック強行、入管法改悪(いったん阻止した)、デジタル独裁法成立、そしてコロナ危機への無策と命の選別。特集4論文はこれらを詳しく批判する。昨年、51年ぶりに公然面に姿を現した革命的共産主義者同盟の清水丈夫議長へのインタビューでその革命論の原点、成り立ちを探る。3・11福島原発事故から10年を超えて反原発の闘いを貫く佐藤幸子さんのインタビュー、斎藤幸平著『人新世の「資本論」』の書評、関西生コン労働組合への弾圧の判決批判、1979年10・26の韓国中央情報部長による朴正煕大統領射殺事件を描いた映画に触発された論文、迎賓館・横田爆取でっち上げ事件で有罪が確定し、4年7カ月の下獄を強いられた2人の被告による弾圧との闘いの総括と獄中生活の報告の対談が掲載されている。他に「白井佳夫の現代映画論講座」など、連載も充実。

特集 命よりカネの菅政治
オリンピック強行にすべてをかけた菅政権
6月〜8月は歴史の分岐点

人の命よりオリンピックが大事か
群馬合同労組 田島俊昭

追放のための拷問—日本の入管収容政策の実態と本質
SYI(収容者友人有志一同) 柏崎正憲

デジタル庁は首相独裁の道—デジタル改革関連法を総批判する
現代の治安維持法と闘う会 城之崎進

コロナ危機で進む医療破綻—オリンピックはやめよう
医師 吉川健明

清水丈夫革共同議長 革命論の原点を探る
2・1スト、農地改革から60年安保まで

命を大切にする活動を次の世代に
3・11原発事故から10年を超えて
福島診療所建設委員会代表佐藤幸子さんに聞く

労働裁判の最前線から 特別版 労働者と歩む弁護士レポート
関西生コン弾圧とは何か——判決からみる弾圧の本質
関西生コン労働組合の弾圧を許さない東京の会共同代表 弁護士 藤田正人

斎藤幸平『人新世の「資本論」』書評
「資本論」を環境危機との対決の書として読む試み 仲山良介

10・26〈金載圭の孤独な革命〉を考える(上)
—映画『KCIA南山の部長たち』に触発されて—  金元重

出会いの戦後史 野本三吉
第七回 出会い、つながり、現場で生きる

韓国・旭非正規職支会からの報告 労働者はひとつだ 連載第5回
労組破壊のAGC和解案を断固拒否
民主労総金属労組・旭非正規職支会長 チャホノ

連載 経済先読み ? 島崎 光晴
空前の米恐慌対策で金融バブル化し財政も急悪化

白井佳夫の現代映画論講座 《第二部》第25回
4K修正版で復元された黒白画面の「無法松の一生」を見て思う
特別篇 十亀弘史編集委員との討論

私たちは勝利者として出てきた—刑務所生活全部語ろう
迎賓館・横田爆取でっち上げ弾圧で4年7カ月
対談 板垣 宏さん×十亀弘史さん

 

序局第25号−コロナと新自由主義/関生&動労千葉

序局第25号発行。定価 本体1200円+税。全国の書店で発売中

ISBN978-4-434-28420-5

コロナと新自由主義/関生&動労千葉

コロナ禍のもとで新自由主義に対する労働者人民の闘いの展望を提示します。巻頭論文はトランプを打倒したアメリカ大統領選挙をめぐる情勢と今後の展望を提起します。コロナ禍の中で病院ストを貫徹した船橋二和病院労組の闘いを、報告集会での組合員の全発言と委員長インタビューで紹介しています。教員、医師、弁護士などが、医療や教育の現場でコロナが突き付けている諸問題の提起します。1年9カ月の長期勾留をはね返して戦後最大の労働運動弾圧と闘う連帯労組関西生コン支部の武建一委員長、JR東日本の大合理化攻撃と闘う現役の労働者である動労千葉の関道利委員長の、二つのインタビュー。セブンイレブンの24時間営業強制を打ち破り時間短縮を敢行してコンビニ界に新風を巻き起こした松本実敏オーナーの講演。黒人に対する米国警察暴力への怒りのBLM(ブラック・ライブズ・マター)運動のレポート。日本階級闘争の最前線で闘うキーパーソンが続々登場して、労働者階級が直面している闘いの指針を提起する読み応えのある号です。今号から年2回刊となり、従前よりページ数も約4割増え、読み応えあります。

コロナと新自由主義/関生支部&動労千葉
米大統領選は何をもたらしたか―コロナ下、国際階級闘争の現在局面 黒島善輝
「医療は社会保障」を掲げて病院スト――船橋二和病院労組の闘い
    ストライキ報告10・10ふなばし集会 組合員全発言/インタビュー 飯田江美
緊急事態宣言は改憲の攻撃   都教委包囲・首都圏ネット 伏見 忠
私たちはいかに団結し連帯するか  今こそ主体性が問われている  森川文人
新自由主義の医療危機・医療崩壊と立ち向かう     吉川健明
コロナが照らしだしたアメリカ医療制度の破綻      山部明子
〈関生型〉運動を全国に広げる    連帯労組関生支部委員長 武建一
JR大合理化攻撃を必ず打ち破る   動労千葉委員長 関道利
命を危険にさらして24時間営業必要ない セブンイレブンオーナー 松本実敏
白井聡著『武器としての「資本論」』を読んで 仲山良介
星野文昭さん虐殺を糾す国賠闘争     狩野満男
BLM―警察暴力に対する怒りの爆発  フェリーチェ・カソン
連載 労働裁判の最前線から  労働者はひとつだ 旭非正規職支会からの報告
出会いの戦後史 野本三吉 経済先読み 島崎光晴 獄中記  十亀弘史
白井佳夫の現代映画論講座

序局第24号-コロナ下でどう闘うか

序局第24号を発行。全国の書店で発売中(900円+税)。

コロナ下でどう闘うか

コロナ情勢を全面特集

新型コロナ・パンデミックの情勢をどう考えるか、その中で労働者階級はどう闘って活路を切り開いたらいいのかを考える特集です。問題を根底的にとらえ返し、考察する巻頭論文を始め、コロナ緊急事態宣言下の入管収容所の実態、教育現場の闘い、コンビニ関連ユニオンの闘いの報告。そしてアメリカ、イタリアというコロナの爆発的感染の地での労働者の闘いを取り上げています。さらに、1年間延期となった東京オリンピックに対する、福島からの反対の声を特集しています。福島から佐藤幸子さんの反対の意見、3・11反原発福島行動のパネルディスカッションの紹介、「希望の牧場」の吉沢正巳さんのインタビュー。そして検察官定年延長でさらけ出された安倍政治の断末魔について、宮本論文が解明しています。
(破防法研究会『序局』編集委員会)

序局第23号-ろうそく革命後の日韓連帯

序局第23号を発行。全国の書店で発売中(900円+税)

ろうそく革命後の日韓連帯

安倍との闘い、多面的に
今号は、韓国に焦点を当てた特集を巻頭に置いています。11月労働者集会を中心に17年にわたり連帯関係を結んでいる韓国・民主労総の闘いを学ぶために、石田真弓さんと金元重さんの論考は最適です。支配階級が韓国への憎悪をあおり、韓国敵視政策を続ける中、それに対する回答は労働者階級同士の連帯闘争にこそあることが分かります。
あいちトリエンナーレ「表現の不自由展・その後」の顛末(てんまつ)についての永田浩三さんのお話、連帯ユニオン関西地区生コン支部(関生支部)に対する空前の労組つぶしの弾圧についての木下武男さんの講演、東海第二原発再稼働に反対するたんぽぽ舎の山崎久隆さんの訴えのほか、天皇制、入管収容所、沖縄自衛隊配備、監視社会の問題など、重要な問題提起が満載です。
(破防法研究会『序局』編集委員会)

序局第22号-改憲を阻む労働運動

序局第22号を発行。全国の書店で発売中(900円+税)

改憲を阻む労働運動/星野文昭さん追悼

今号は、階級的労働運動の先頭に立つリーダー3人が、改憲と戦争、「働き方改革」の攻撃に対する闘いの道を説いています。特に関生支部への空前の弾圧に対する闘い、セブンイレブンの24時間営業強制との闘いなど、今日のホットな焦点での実践的な教訓を示しています。
さらに本号の圧巻は、星野文昭さん追悼の特集です。70年安保・沖縄闘争を闘ったことででっち上げ弾圧され無期懲役の刑で44年、最後まで不屈に闘い抜いた星野さんをしのび、その遺志を引き継ぐ妻・暁子さんのインタビューをはじめ、多くのメッセージが寄せられました。一つ一つが星野精神を体現しています。
その他、原発事故被災現地の医師である渡辺瑞也さんの講演、韓国の旭非正規職支会からの現地報告の新連載など、魅力満載です。
(破防法研究会『序局』編集委員会)

「労組のない社会」にさせない
―改憲・戦争阻止!大行進運動の発展のために  動労千葉委員長 田中康宏
「関生魂」受け継いで闘いを広げる
―関生支部弾圧は最大の労働運動つぶしの攻撃  東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会書記長 吉本伸幸
セブンイレブン(7・11)はストライキの日
―コンビニ関連ユニオンの闘いが始まった!  コンビニ関連ユニオン委員長 河野正史

特集 星野文昭さん追悼 獄中44年を闘い抜いた不屈の政治囚
文昭の人間解放の思い、星野闘争のすべてを引き継ぐ  星野暁子
終わりではなく、始まりとして ―国家賠償請求と第3次再審闘争へ
星野再審弁護団主任弁護人 岩井 信
各界からの追悼文 戸村裕実 山田真 永田浩三 斎藤郁真 秋葉秀雄 スティーブ・ゼルツァー イドクチェ
大坂正明さんは無実だ!大坂無罪・奪還を  大坂裁判事務局 杉浦文俊

無期懲役刑の終身刑化を考える  弁護士 古畑恒雄

新連載 労働者はひとつだ 韓国・旭非正規職支会からの報告
福島原発事故被災当事者からの報告  医師 渡辺瑞也
労働裁判の最前線から 労働者と歩む弁護士レポート
動労総連合・出向無効確認訴訟 上告審へ 東京高裁判決の不当性と矛盾をつく
県労委の不当決定と再審査申立て、行政訴訟  動労総連合1047名解雇撤回闘争

連載 経済先読み ⑳ 米中対決は帝国主義とスターリン主義の体制激突 島崎光晴
連載 白井佳夫の現代映画論講座  《第二部・第21回》
硬骨の脚本家ダルトン・トランボは赤狩りとどう戦ったか 〈その3〉
連載 出会いの戦後史  第三回 小学校教師の頃 野本三吉
連載 獄中記⑩  迎賓館・横田爆取弾圧で水戸刑務所在監 本誌編集委員 十亀弘史

序局第21号-今こそ安倍を倒そう

序局第21号を刊行。全国の書店で発売中(900円+税)

今こそ安倍を倒そう/怒りに燃える沖縄

今号は、改憲と戦争に突き進む安倍政権に引導を渡す意気込みで編集しました。杉並区議選の勝利を振り返り、天皇制、改憲と軍拡のテーマで論陣を張り、オリンピック返上運動の報告が続きます。全社会の注目の的になっているセブンイレブンの闘いの先頭に立つ河野さんの寄稿も、安倍の「働き方改革」に対する闘いの宣言です。
特集は「怒りに燃える沖縄」。県民投票の評価、辺野古新基地建設や米軍ヘリ事故との闘い、沖縄での星野解放闘争などについて語っていただきました。
韓国の旭非正規職支会の労働者の解雇撤回闘争の報告は、その豊かな全体像を教えてくれます。東海第二原発に関する講演も秋に向け重要です。特に星野文昭さん解放の闘いは今日、局面が転換しましたが、重要な提起です。
(破防法研究会『序局』編集委員会)

 

杉並で若い力が勝利した! 選挙戦を大いに語る
杉並区議会議員 ほらぐちともこ(洞口朋子) 元杉並区議会議員 北島邦彦

天皇代替わり翼賛を拒否する 階級的な闘いを甦らせ改憲と戦争の攻撃を打ち砕こう 山部明子

改憲と軍拡路線進める安倍政権 新防衛大綱と中期防が狙うもの
片山武夫(池田自衛隊裁判を共に闘う会)

フクシマにフタするな! オリンピックを返上せよ!
福島にフタするな!五輪返上を求める会 富田 剛

巨大ブラック企業セブンイレブンに始まった「生きるための反乱」
千曲ユニオン副委員長 河野 正史

特集 怒りに燃える沖縄
辺野古新基地建設に関する県民投票の地平
とめよう戦争への道!100万人署名運動・沖縄 金城幸男さん
普天間米軍ヘリ事故と闘う「チーム緑ヶ丘1207」
緑ヶ丘保育園園長・沖縄バプテスト連盟牧師 神谷武宏さん
チーム緑ヶ丘1207  与那城千恵美さん
沖縄で星野さん解放の闘いに取り組んで 沖縄万人の力で星野さんを取り戻す会事務局長 和田邦子さん

AGC(旧旭硝子)は178人の解雇を撤回しろ!
旭非正規職支会支援共闘会議 鎌田由子

星野文昭さんの仮釈放不許可を弾劾する
星野さんを取り戻そう!全国再審連絡会議 共同代表 狩野満男

東海第二原発の再稼働に反対する
元東海村村議 相沢一正

興味尽きない好書 『中国の労働者、かく闘う!』を読んで 舟越ゆうすけ

労働裁判の最前線から 労働者と歩む弁護士レポート
動労総連合1047名解雇撤回「県労委忌避」却下取消訴訟
動労千葉ガサ国賠訴訟 請求棄却判決
動労総連合・出向無効(控訴審)結審強行

白井佳夫の現代映画論講座《第二部》
硬骨の脚本家ダルトン・トランボは赤狩りとどう戦ったか 〈その2〉

出会いの戦後史 第二回 教師の原型を求めて 野本三吉

連載 経済先読み  島崎 光晴
日本の海外投資の推移と現状/帝国主義批判の鍵

獄中記 迎賓館・横田爆取弾圧で水戸刑務所在監 十亀弘史

序局第20号-改憲と闘う国際連帯

序局第20号を刊行。全国の書店で発売中(900円+税)

改憲と闘う国際連帯/関西生コン弾圧

巻頭の長谷川さんは、50年以上に及ぶ杉並での闘いを振り返り、4月区議選で若い力が勝利することを訴えています。黒島論文は、日韓労働者の連帯を軸に国際連帯の思想と行動を説き、柏木論文は、天皇代替わり儀式を痛烈に弾劾しています。
特集は、関生弾圧との闘いの重要性を押し出しています。武谷書記次長の不屈の決意が語られています。
動労水戸と動労総連合から、鉄道の安全を損なう合理化攻撃との闘いの報告。
豊洲市場開場と闘う小泉論文など各論文も、それぞれ重要です。沖縄・伊江島についてのレポートは、ほとんど知られてこなかった事件に光を当てています。
「労働裁判の最前線から」では、国鉄解雇撤回の千葉県労働委員会との闘いが詳しく報告されています。
野本さんの新連載も面白いです。
(破防法研究会『序局』編集委員会)

4月杉並区議選―改憲阻止決戦へ 都政を革新する会代表 長谷川英憲
今問われる国際連帯の思想と行動 韓国「ろうそく革命」と日本階級闘争は連動している 黒島善輝
天皇代替わり断罪の論理 生前譲位儀式は戦争・改憲への橋渡し 柏木俊秋

特集●関生支部への不当弾圧を粉砕しよう
改憲と一体の労働組合破壊攻撃 関西労組交流センター事務局次長 冨山小太郎
関生支部は弾圧には負けない 全日建連帯労組関西生コン支部書記次長 武谷新吾

車掌廃止・ワンマン化に反対してスト決行 動労水戸委員長 石井真一
動労西日本における廃線攻撃との闘い  動労西日本書記長 山田和広
教育破壊と戦争を阻止しよう 大阪市自治体労働者 赤田由行
豊洲新市場開場で何も解決していない 合同・一般労組全国協事務局長 小泉義秀
水道民営化と農業・農村破壊の種子法廃止 山部明子
沖縄の矛盾の縮図「伊江島」 1948年伊江島「米軍・LCT爆発事故」 黒島善輝
ロシア革命を正しく継承するために 『ロシア革命 現代世界の起点』を薦める 仲井祐二

新連載 出会いの戦後史 第一回 中学校まで 野本三吉

労働裁判の最前線から 労働者と歩む弁護士レポート
労働委員会の「自殺行為」弾劾し審査委員忌避 動労総連合1047名解雇撤回闘争で行政訴訟
共謀罪情勢下、警察が組合活動監視を正当化 動労千葉ガサ国賠が審理再開
ひどいハラスメントが横行する職場 民営化後の日本郵便のブラックな実態

連載 経済先読み ⑱ 島崎 光晴 海外委託で米帝は一層没落/海外権益はなお巨大
白井佳夫の現代映画論講座 《第二部》第19回
硬骨の脚本家ダルトン・トランボは赤狩りとどう戦ったか 〈その1〉
獄中記⑧ 迎賓館・横田爆取弾圧で水戸刑務所在監 十亀弘史

序局 総目次 創刊号~第19号(2011・11~2018・9)

序局第19号-改憲阻止闘争の本番

序局第19号を発行しました。全国の書店で発売中(900円+税)。

改憲阻止闘争の本番/闘う労働組合の挑戦

巻頭論文は改憲決戦論に挑戦、切っ先鋭く安倍と対決しています。黄瑛(ファンヨン)論文は朝鮮戦争をめぐる研究と討論のための問題提起。金元重(キムウォンジュン)さんの論考は自らの体験に根ざした感動的な一文です。
「闘う労働組合の挑戦」として、乗務員勤務制度解体攻撃と闘う動労千葉の川崎書記長、不当労働行為を地労委に申し立てたセブンイレブンの河野さんの2人から、お話を伺いました。教訓に富んだ、本号のハイライトです。
寄稿していただいた、オリンピック反対論、星野闘争アピール、牛久入管収容所との闘いのレポートも重要です。袴田再審とオウム大量処刑について警鐘を鳴らす論文と、福島放射能安全論を批判する論文も興味深い内容です。葉山岳夫弁護士は連載3年間の締めくくりです。
(破防法研究会『序局』編集委員会)

 

さあ改憲阻止決戦へ 安倍の自衛隊明記案は「9条殺し」だ 黒島善輝

闘う労働組合の挑戦
JR東日本の職場で何が起こっているか 乗務員勤務制度解体攻撃と東労組崩壊情勢
国鉄千葉動力車労働組合 川崎昌浩書記長に聞く
ブラック企業セブンイレブンと対決する
コンビニオーナーも労働者だ/労働組合のもとに団結しよう
不当労働行為を長野県労働委員会に申し立てた
河野正史さん(千曲ユニオン副委員長)

朝鮮戦争とは何だったのか――ブルース・カミングス『朝鮮戦争の起源』を読む 黄  瑛 ファンヨン

ドキュメンタリー映画『自白』の詩と真実 ロウソク革命を予兆する韓国ジャーナリストの闘い 千葉商科大学教授 金 元 重 キムウォンジュン

「国民」総動員の東京オリンピックに反対する 君が代不起立被処分元教員 根津公子

星野文昭さんを今こそとり戻そう 星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議共同代表 戸村裕実

入管収容施設の人権侵害を許さない 牛久入管収容所問題を考える会 田中喜美子

モラル司法の凡庸な悪とポピュリズム 袴田再審取り消しとオウム教団大量死刑執行の闇関東学院大学教員 宮本弘典

福島原発事故による放射能汚染の健康影響はほんとに軽微なのか? 広島大学名誉教授 大瀧 慈

労働裁判の最前線から―労働者と歩む弁護士レポート
JR東日本は解雇撤回し採用せよ 動労総連合1047名労働委員会闘争
JR東のウソの隠蔽図る高裁裁判官を忌避 動労総連合―出向命令無効確認・控訴審
昇進差別の不当労働行為を追及 動労水戸が賠償請求と併せ新訴訟提起
「あっさり解雇撤回」の会社側と闘う 復職の時にこそ労働組合のサポートが必要

連載 経済先読み 貿易戦争は現代帝国主義の破滅/最大危機の日本 島崎光晴

白井佳夫の現代映画論講座《第二部》 赤狩りで喚問され同志を売った映画監督エリア・カザン〈その4〉

獄中記 十亀弘史

労働者農民とともに歩んで60年 三里塚と動労千葉
三里塚反対同盟顧問弁護団事務局長・動労千葉顧問弁護団長・救援連絡センター代表弁護士 葉山岳夫弁護士に聞く 最終回 救援運動と弁護士活動

福島原発事故による放射能汚染の健康影響はほんとに軽微なのか?

原爆被爆者研究の結果に基づく考察

大瀧 慈 広島大学名誉教授

キーワード:急性放射線障害,原爆被爆者,後障害,セシウムボール、潜伏期間,内部被曝, 放射性微粒子

 

【本誌の「福島原発事故による放射能汚染の健康影響はほんとに軽微なのか?」(広島大学名誉教授 大瀧 慈)の論文で省略した引用文献を付した全文を掲載します】 

1. はじめに

福島原発事故から7年半が経ち,事故故由来の放射能関連による健康被害の発生の有無について多くの関心が持たれている。これまでのところ,小児甲状腺疾患のみが注目を集め状況である。小児甲状腺のがんや前がん病変の有病率や罹患率が福島県内で事故後の調査で異常な高値が観察されたことで,事故由来の放射線被曝(131I)との因果関係の有無が検討されているが,その決着には至っていない。1),2),3),4) 甲状腺がんを含めて放射線被曝による後障害としてのがん罹患の危険度の超過発生の時期や程度については,広島・長崎の原爆被爆者に対する研究結果が参考になると思われる。図1は,原爆被爆者における悪性腫瘍の発生(罹患)時期を部位別に示したもので,被爆後47年を経た1992年に放射線影響研究所によるLSSコホート研究に基づいた結果として発表されたものである。5) それによると,最も早期に超過危険度が観察されたのは白血病であり,被爆後3年から増加がみられ被爆後10年辺りで極大に至りその後漸減しつつも現在に至るまで非被爆者よりも高い危険度が続いている。次に早い時期に超過危険度が観察されたのが甲状腺がんで,6年頃から上昇が始まりその後10年以降に顕在化が起こっていた。次いで,乳がんや肺がんが被爆後10年頃から上昇し20年以に超過危険度が明確になっていた。さらに,胃がんや大腸がんも被爆からの経過時間が20年辺り頃から徐々に増加していた。要するに,部位によって長短はあるものの,超過リスクの発現が確認されるまでには,被爆から5年から数十年といった長い時間(潜伏期間や前臨床期間を含む)が必要なのである。6)

本論文では,第2節において,広島・長崎の原爆被爆者の放射線被曝による健康影響について,初期被爆線量では説明できない諸々の観察結果を紹介し,それらの背景に放射性微粒子による内部被曝が密接に絡んでいることを示す。第3節では,放射性微粒子被曝について,被曝線量(率)の分布の特徴を明らかににするために行った数値実験の結果を紹介し,被曝者の健康影響への危険性を論ずる。第4節では,福島原発事故による放射能汚染の実態に関する調査結果を紹介し,放射性微粒子被曝の存在が示唆されていることについて言及する。

図1.原爆被爆者における腫瘍の発生時期(原爆放射線の人体影響 1992からの転写)

2. 原爆被爆者における放射線被曝による健康障害

2.1 初期放射線量だけが評価対象の被爆線量(DS86/DS02)

広島・長崎の原爆被爆者における後障害による死亡危険度と被爆線量との線量反応関係については,放射線影響研究所(以下,放影研),広島大学,長崎大学による大規模コホート研究により検討されてきた。7),8),9) これらの研究で使用されている被爆線量はDS02やDS86と呼ばれている初期放射線(原爆を表すピカドーンのうちのピカ)のみに基づいた線量評価システム10),11)を用いて算出されており,残留放射線や放射性降下物への曝露による影響は無視されている。 これまでに報告されている研究によれば,原爆被爆者のうち遠距離被爆者や入市者の場合に推定されている放射線量は高々数十mGyであるということになっている. 12) その一方,原爆被爆者における急性放射線障害(以下,急性症状)の発症やがん罹患(死亡)危険度が初期被爆線量だけでは説明できないことについて, 調査・研究も多数報告されている。 13),14),15),16),17),18) これらの報告に対して,大多数の放射線生物学や保健医学の専門家は「この程度の低線量放射線被曝が,急性症状発症の頻発やパーセントレベルのがん死亡超過危険度の原因になるとは考え難い」と判断しているようである。

2.2 染色体異常頻度を説明できない被爆線量

放射線影響研究所より2001年に,原爆被爆者におけるリンパ球での安定型染色体異常と被爆線量(DS86)との間に明確な線量反応関係が報告されている。19) 同論文によると, 対象はLSSの部分集団(広島と長崎のそれぞれ1980人と1062人,計3042人)で,染色体異常細胞検査は,1968年から1990年の期間に行われている。その調査・解析の結果として,線量反応関係は低線量域では広島の被爆者および長崎の被爆者のいずれでもほぼ直線関係を示し, 勾配に関して広島(6.6%/Sv増加)の方が長崎(3.7%/Sv増加)に比べて約2倍大きくなっていること,また,同じ線量の場合でも屋内被爆の方が屋外被爆に比べて染色体異常細胞の頻度が20%以上高いことが報告されている。(図2参照)

図2.原爆被爆者の染色体異常を持つ細胞の頻度に関する被爆状況別被爆線量(DS86)依存性(引用元論文19掲載のFig. 3から読み取り再構築された図)

 

この染色体異常頻度における線量推定システムDS86による被爆線量に関する線量反応関係の被爆状況依存性の原因が,DS86線量システムの持つ構造的偏りにあるものとすると, 屋内被爆の場合, 29%程度線量が低く見積もられていることになる。このように大きな偏りが生じてしまった原因は何なのか?この問題に対する解を見つけるには,

1)初期線量は屋根や壁による大きな遮蔽効果が見込めるが,非初期線量による曝露の場合は同様な効果は期待できない,

2)DS86は初期線量のみを評価の対象としている,

という2つの事実に着目すべきである。この観点に立って大瀧らは2015年に,広島原爆投下当日の入市状況とその後の急性症状発症に関係について少年兵士集団を対象としたアンケート調査(有効回答数64名)を行った。統計解析の結果,同集団における急性症状発症や後障害発症には放射性粉塵の吸飲による内部被曝が強く関わっていたことが示唆された。20)

上述の染色体異常率調査になった原爆被爆者においては,放射性微粒子の吸入により大きな内部被曝があったにもかかわらず,DS86(本質的にはDS02も同じ)では非初期線量の影響の存在を無視してしまったことだけでなく,初期線量に関する遮蔽効果による線量の低減処理を機械的に適用されてことで,放射線の真の被曝線量から大きく外れてしまったものと想われる。現在使われている被爆線量DS02では放射線のヒトの健康影響を正当に評価できていないと言わざるをえない。

2.3.原爆被爆者が受けた内部被曝の曝露源

原爆被爆者が受けた内部被曝の曝露源の本体はどんなものであったのか?これまで得られている知見と放射性核種の放射能の半減期の長さに関する情報を突き合わせて検討した結果として,2つの放射性核種,56Mn(半減期は2.6h)および28Al(半減期は2.2min),が本質的な因子として浮かび挙がった。21),22),23) 半減期がもう少し長い24Na(半減期は15.0h)の影響も否定できないが,入市被爆者の入市日別固形がん危険度の変化を推定した結果,8月9日入市者に比べて8月6日入市者における超過相対危険度が20%近い高値であったのに対して,翌日及び翌々日の同危険度はそれぞれ数%の水準にまで低下していたことが明らかにされている。15時間という(半日を超える)半減期を持つ24Naによる被曝の重大な影響が在ったとは考え難い。なお,身近な環境中に28Alの半減期よりも長く56Mnの半減期よりも短い半減期を持つ放射性核種は存在しない。24),25) 広島原爆の場合, 28Alや56Mnを含んだ微粒子が,いわゆるHot particle効果26),27)を引き起こし,急性症状や染色体異常の危険度を高くしていたことが考えられる。

図3.広島原爆の被爆者におけるがん死亡の超過の原因となった主な放射性核種微粒子の発生および飛散に関する想定機序

原爆炸裂直後の爆心地付近では土埃で太陽光が遮断され暗闇になったとの多数の報告がある。28) これらの放射性微粒子は,爆心地近傍にあった日本家屋の土壁や屋根瓦の下に敷かれていた粘土に含まれていた安定型の元素55Mnおよび27Alが原爆から放出された中性子を受けて放射化し生成されたものと考えられる。12),24) それらの微粒子が衝撃波と爆風により一瞬にして空中に舞い上がり拡散(一部は上空の風に運ばれて飛散)したのであろう。28Alは半減期が短いために作用時間はほぼ20分間に収まるので,その影響は爆心地近傍(1.2km以内程度)に限局されたはずである。一方,56Mnは原爆炸裂の5時間後でも約1/4の放射能の強さを保持していたために,直接被爆者だけで無く遠距離被爆者(早期入市者や救護者を含む)までも巻き込み曝露影響を及ぼしたと考えられる。13),14),17),18),20) (図3参照) なお,染色体異常率データから推定された被爆線量で都市間差として広島の方が長崎に比べて21%(=1/1.26-1)過小評価されているが,その背景要因としては, 爆弾の特性,街の形状, 爆心地の位置, 爆心地付近の植生, 爆弾投下当時の気象条件の違いで, 曝露物質の生成量や飛散分布の違いにより生じたものと想像される。

 

3.放射性微粒子による内部被曝

3.1 微粒子の摂取と体内沈着特性

ゲイサーらは,放射性微粒子の体内への取り込みが主に呼吸によるものであり,粒径などの属性により吸収過程や体内での循環状況が大きく変化することを報告している。29) それによると,鼻呼吸の場合,粒径が1~5μm の粒子では約50%が気管気管支領域に滞留し,残りの50%は肺胞領域に到達する。5~6μm より大きな粒子は90%が鼻腔内に捕捉され,10~20μm の粒子が気管・気管支まで達することは少なく,10μm 以上の粒子は肺胞レベル には沈着しない。一方,口呼吸においては粒径が 1~5μm の粒子の40-60%は肺胞レベルに沈着1~10μm の粒子の約60-80%は細気管支レベルに沈着し,10~20μm の大きな粒子の95%以上が気管・気管支に沈着するとのこと。なお,健常成人では,鼻呼吸の頻度が高く呼吸の割合は約13%と少ないが,下気道に達する粒子数は口呼吸の場合に増加する。

図4.放射性微粒子による被曝のイメージ

 

3.2 放射性微粒子被曝による放射線は測定が困難

体内に沈着した放射性微粒子からの放射線(γ線)による内部被曝の空間分布を定量的に把握するために, m個の放射性微粒子が1辺1cmの立方体の臓器の内部に一様に吸着している状況を想定し,固定点における線量率に関して数理モデルを用いて, 図5に示すような臓器内部, 臓器表面,皮膚表面および体表から11cm付近の体外を評価領域として設定し,線量率の分布に関するシミュレーションを行った。

図5. 放射性微粒子吸着による内部被曝の場合の被曝線量率の3D分布評価のための設定

図6. 内部被曝による線量率の測定点依存性(シミュレーションによる結果)

 

シミュレーヨン結果より,臓器内部での放射線量率は,評価点の位置により大きく変動(不均質性大),臓器表面では,臓器内部の値の約50%,皮膚表面では20%,外部(皮膚表面から10cm)では,1%未満に低下することが判明し, 体外の測定器では,放射性微粒子による内部被曝の検出はほぼ不可能であることが分かった。(図6)

 

3.3 放射性微粒子は局所的な超高線量被曝を起こす要因

臓器での平均線量率は同じでも,放射性微粒子の個数が少ない(この場合,個々の微粒子の持つ放射能は高くなる)場合と,その反対に放射性微粒子の個数が多い(個々の微粒子の放射能は低い)場合で,放射線の線量率の分布がどのように変化するのかという問題について,ベクレル数を一定にした場合の数理モデルを設定し,放射性微粒子の個数を として,臓器内部を評価領域とした線量率分布に関するシミュレーションによる検討を行った。その結果,微粒子の個数(m値)が小さい場合,0.01%程度の細胞では,組織平均線量率の数十倍~数百倍の線量率のガンマ線の被曝を受けていたが,上側20%点付近の線量率値は微粒子の個数(m値)の大小にかかわらずほぼ一定であった。微粒子個数(m値)を大きくしていくと,組織平均線量率はm値の大小にかかわらずほぼ一定となっていた。

外部被曝の場合,被曝に関する事前情報が把握できていれば,遮蔽や曝露回避が容易,被曝線量評価がし易い。一方,内部被曝の場合は遮蔽や回避が容易でなく,外部線量計測システムを使用して,内部被曝線量を形式的に行ってしまうと桁違いに線量(率)を過小評価してしまうことになる。一般に,内部被曝は低線量被曝と思われているが,放射性微粒子の吸飲が絡んでいる場合には,局所的に超高線量被曝の状態になっている。ただし,その生物学的影響については現在未解明であり,動物実験による検討が始められたばかりである。30),31)

 

 4.福島原発事故による放射能汚染の実態

4.1福島原発事故による放射能汚染の原因核種の特徴

福島第一原発事故に起因した放射能汚染は,原子炉内で発生した放射線(ガンマ線や中性子)を直接被曝したことによるものではなく,事故発生時に原子炉内で生成されていたいわゆるセシウムボールなどの放射性物質の微粒子が環境中に放出され広範囲の大気や土壌に拡散されたことによるものである。32),33)  その主な原因核種と半減期について,原爆被爆者の受けた放射線曝露や放射性微粒子汚染曝露の場合との対比としてまとめると,以下のようになる。

 

広島原爆による放射能汚染の特徴

ピカ (γ線,中性子線)および ドーン

ドーンに含まれていた主な放射性核種

28Al アルミニウム (半減期2.2分)

56Mn マンガン56 (半減期2.6時間)

24Na ナトリウム24(半減期15時間)

 

福島原発事故による放射能汚染の特徴

ピカは無い,ドーンのみ

ドーンに含まれていた主な放射性核種

131I  ヨウ素131 (半減期8日)

134Cs セシウム134 (半減期2年)

137Cs セシウム137 (半減期30年)

 

福島原発事故で問題になっている放射能汚染の原因核種は,広島・長崎の原爆被爆者が受けたものよりも,はるかに長い半減期を持っていることを留意すべきであろう。

4.2 空間放射線量率と土壌放射能汚染に関する調査・分析

原発事故後に朝日新聞の朝刊で公表された飯舘村(浪江町)と福島市のデータの放射線線量率の実測値と平滑化値(実線の折れ線)を図7に示す。34) また,同図中の破線は,半減期モデルのみを用いて推定された放射線線量率の値を示している。 飯舘村の測定値は,この半減期モデルのみでほぼ説明できているが,福島市の測定値は,半減期モデルで推定される値よりもかなり速く減少していることが示されている。この期間辺りで福島市などの都市部で集中的に行われた除染の効果が反映されているものと想われる。

図7.福島原発事故後の福島市と飯舘村で測定された空間放射線線量率の経日変化

 

福島第一原発事故の約3ヶ月後である2011年6月4日~7月8日の時期に,福島県およびその周辺地域を対象として,福島第一原発から80km内で2kmのメッシュ地点(計2181地点)での土壌の放射能汚染および空間放射線線量率の実態調査行われた。35)

図8. 福島県近傍の土壌放射能汚染と地上での空間放射線量率の地理分布

 

その分析結果として,図8の左図に,福島の土壌の放射能(セシウム)汚染( の値の常用対数値)の分布状況を示す。土壌汚染の地理分布の特徴として,事故原発周辺およびその北西近隣地区では を超えていた。その放射能汚染の範囲はかなり広く,事故原発から北西30km辺りの位置している飯舘村でも 程度となっていた。また, 程度の汚染は福島県のほぼ全域に及んでいた。

右図は,福島県および周辺地区における地上1mの高度での空間放射線量率( の常用対数値)の地理分布を表す。そのパターンの概要は土壌汚染の地理分布と類似しているが,高い放射線量率の領域は事故原発付近およびその北西近傍に限局した分布をしていることが分かった。さらに詳しい空間放射線量率やセシウムおよび放射性ヨウ素の土壌汚染調査結果については,大阪大学より汚染地図としてURLで公表されている。なお,福島原発事故前の日本全国の自然空間放射線量率地図は今井によりURL上に公表されているので参照されたい。36)

図9. 福島県およびその近郊における土壌の放射能汚染状況の将来予測(超過減少率を1%/年とした場合)

 

上記の調査結果とセシウム放射能の半減期の長さを基にして,今後200年に亘る福島県(およぼその近隣地域)での土壌の放射能汚染度に関する予測を試みた。なお,除染処理や風雨による域外拡散による減少率を1%/年として予測値を算出している。図9にその結果を示す。この地域の大部分では,原発事故前の放射能汚染水準に比べて1000倍以上の汚染が世紀を超えて続くことが判る。

 

4.3 放射性微粒子の空中飛遊の傍証

空間放射線量率は直下の土壌の放射能汚染濃度の影響を受けているものであり,両者間の正相関は事前に想定されていたものである。しかし,今回の調査結果から,降雨状況が強く関わっているという想定外の実態が明らかになった。 図11に,土壌のセシウム濃度と空間放射線量率の相関図を両対数プロットとして示す。青い円型マークは降雨有りの地点での観察値を示し,緑色の三角型マークは降雨無しの地点での観察値を示している。この図より,降雨が有った地点での相関係数が0.80であり,降雨が無かった場合の相関係数の0.53に比べて高いことが得られた。37) 降雨が無くある程度の風が吹いていた日の場合には,近隣の放射能汚染のより高い周辺地区からのセシウムボールなどを含む汚染微粒子の飛来物を受ける危険があったことや, 降雨が有る日の場合には汚染された微粒子が比較的短時間の内に地上に雨滴と共に落下することで,放射能汚染物質の遠方への拡散の抑制があったことなどが推測される。空間放射線量率の約20%~30%程度は直下の放射能汚染では説明できず,直下の放射能汚染のみを対象とした除染による空間放射線の低減効果に限界が有ることになる。

図10. 福島県での地表土壌のセシウム濃度と地上1mでの空間放射線量率との相関図

 

5.おわりに

 環境中の空間放射線が低下したことで,日本政府は帰還困難地域以外の元住民に対して,早期に帰還するように勧めている。これに対して,医学研究者も含めた専門家からの異論が活発に発信されているような状況でもない。しかし,その根拠になっている放射線の線量にはセシウムボールなどの放射性微粒子による内部被曝由来のものは反映されていない。また,広島・長崎の原爆被爆者に基づいた放射線の健康リスク評価にも(重大な)欠陥があることを示唆するデータが取得されており,全面的な見直しが必須であるが,本格的な再検討は未だ始められていない。昨今行われている根拠の曖昧な安全宣言を基づいた無責任なリスクコミュニケーションや帰還推進は慎むべきと思われる。

 

文献

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序局第18号-改憲・戦争阻止の大行進

序局第18号を発行しました。全国の書店で発売中(900円+税)。

安倍政権を倒す時は今

3月25日に発足した改憲・戦争阻止!大行進運動の発展へ、意欲的な企画が並んでいます。日本帝国主義の危機を明かす井上論文、大行進の呼びかけ人になった西川重則さんのインタビュー、婦民全国協からの慰安婦問題での訴え、横須賀基地と闘う呉東弁護士の集会講演。
資本、権力、右翼から攻撃を受けている関生支部の武建一委員長のお話は、不屈の実力闘争がどれほど資本家階級に脅威になっているかを教えてくれます。
7年目の3・11反原発福島行動を闘った動労水戸の石井真一委員長とふくしま共同診療所の布施幸彦院長の対談は、常磐線全線開通反対、被曝と帰還の強制反対の二つの署名運動の現状、意義を豊かに語っています。連載では、葉山岳夫弁護士の第8回目が、破防法裁判闘争の歴史を語って非常に興味深い内容です。
(破防法研究会『序局』編集委員会)

改憲・戦争阻止の大行進

戦争・改憲に向かう日本帝国主義の危機 安倍政権の改憲攻撃を打ち破る「大行進」運動を 井上 学

国会傍聴18年  西川重則さんの思い 戦争は絶対にしてはならない―天皇の戦争責任追及は私の原点

慰安婦問題を開き直る安倍を倒そう ハルモニと共に12・16川崎集会に取り組んで 『婦人民主クラブ』編集長 川添 望

横須賀から見える朝鮮戦争 イージス艦事故と原子力空母 弁護士 呉東正彦

世の中をひっくり返すいいチャンス 関生支部つぶしには負けない
全日本建設運輸連帯労組関西生コン支部 武建一委員長に聞く

関生支部への攻撃に対し連帯闘争のアピール

被曝と帰還の強制に反対する 被曝労働拒否、避難・保養・医療の7年間と今後
対談 動労水戸委員長 石井真一×ふくしま共同診療所院長 布施幸彦

ふくしま共同診療所初代院長 松江寛人先生を悼む 福島診療所建設委員会事務局長 渡辺 馨

『労働運動の変革をめざして』を学ぶ JR東労組崩壊情勢の中で光彩放つ 動労西日本執行委員 野口照生

「トランプの州」を覆す全州学校スト 全米に広がる21世紀世代の新たな組織化 村上和幸

『THE PROMISE/君への誓い』アルメニア人大虐殺を映画化 中島偉晴

労働裁判の最前線から/労働者と歩む弁護士レポート
外注化・出向/動労総連合―出向無効確認訴訟・控訴審 森川文人 石田亮 花澤俊之 鈴木達夫
民事免責を無視した不当判決 小竹運輸グループ訴訟 藤田城治 酒井健雄 小竹広子
「働き方改革」法案の狙いと正体 3・15学習会講演抄録 山本志都

連載 経済先読み ⑯ 株価暴落し再バブル崩壊/保護主義の報復合戦に 島崎 光晴

連載 白井佳夫の現代映画論講座 《第二部・第17回
赤狩りで喚問され同志を売った映画監督エリア・カザン 〈その3〉

獄中記⑥  迎賓館・横田爆取弾圧で水戸刑務所在監 本誌編集委員 十亀弘史

連載 労働者農民とともに歩んで60年  葉山岳夫弁護士に聞く
第8回 三里塚と動労千葉 第8回 破防法裁判闘争20年の歩み

序局第17号-朝鮮侵略戦争に反対

序局第17号を発行しました。全国の書店で発売中(900円+税)

朝鮮侵略戦争に反対

/「働き方改革」と闘う

巻頭に、昨年10月の衆院選に出馬した斎藤郁真全学連委員長のインタビュー。10年間の学生生活と活動の中でつかんできたものを縦横に語っていて痛快です。特集は、戦争絶対反対と国際連帯の闘いの意義をテーマに据えました。今の朝鮮侵略戦争情勢に対してどう対決するかの貴重な論点が出されています。
動労総連合の出向命令に対する訴訟の反動判決はJR資本の言い分そのもの、安倍の「働き方改革」に沿う国家と資本の意思表示です。当該の動労千葉・田中康宏委員長に聞きました。また同判決批判を「労働裁判の最前線から」の特別版として弁護団から寄せてもらいました。
今その最中の日弁連会長選について、高山俊吉弁護士に伺いました。保育について、日本共産党についての論考も役に立ちます。連載も充実しています。
(破防法研究会『序局』編集委員会)

(目次)

朝鮮侵略戦争に反対/「働き方改革」と闘う

戦争とめよう この国に革命を  斎藤郁真全学連委員長、大いに語る

特集 国際連帯の力で戦争を止めよう

朝鮮戦争・核戦争の危機と新しいインターナショナル  秋月丈志
「朝鮮戦争に反対する在日朝鮮人の会」が結成
11・4労働者国際連帯集会での許用皓代表の発言
「朝鮮戦争に反対する在日朝鮮人の会」結成宣言
慰安婦問題でのサンフランシスコへの日本からの手紙

動労総連合出向無効確認訴訟10・10判決を弾劾する
「働き方改革」の先取りと闘う  動労千葉委員長 田中康宏

労働裁判の最前線から労働者と歩む弁護士レポート特別版
動労総連合出向無効確認訴訟10・10判決を弾劾する
第3の分割・民営化と労働法制の解体を狙った超反動判決
訴訟代理人弁護士 森川文人 石田亮 花澤俊之 鈴木達夫

子育てを私たち労働者の手にとりもどそう!  山本美知子(婦人民主クラブ全国協議会)
『労働運動の変革をめざして』を学ぶ 資本の攻撃に打ち勝つ勝利の展望  動労総連合・新潟執行委員 阿部啓輔
階級性を投げ捨てた日本共産党の末路 朝鮮侵略戦争の切迫下で破産深める  高田隆志
日弁連を戦争翼賛団体にしてはならない 会長選挙に武内更一弁護士を推し立てて闘う
憲法と人権の日弁連をめざす会 弁護士 高山俊吉

連載 経済先読み ⑮ 島崎 光晴  日本の資本家はなぜ戦争・改憲に命運かけるのか

白井佳夫の現代映画論講座《第二部・第16回》
赤狩りで喚問され同志を売った映画監督エリア・カザン 〈その2〉

獄中記 ⑤十亀弘史

労働者農民とともに歩んで60年
三里塚と動労千葉  葉山岳夫弁護士に聞く
第7回 国鉄分割・民営化との闘いの30年(下)

読者の声  都庁闘争座談会企画に感謝します東京・世田谷(ヘルパー)佐野さよ子