国際労働運動vol.53-没落するアメリカ 中東は戦乱の渦

国際労働運動vol.53『没落するアメリカ 中東は戦乱の渦』を発行しました。全国の書店で発売中(500円+税)

羅針盤/改憲阻止・日帝打倒へ総決起を

没落するアメリカ 中東は戦乱の渦
■シリア・クルド人自治区にトルコ軍侵攻
■中東全域に広がる労働者人民のデモの波

Ⅰ クルド人見捨てたトランプ――シリアもロシアもトルコを黙認

戦乱渦巻く中東 / トルコ軍のクルド人撃滅戦争 / トルコと米帝との取引 / シリアとロシアもトルコの侵攻を黙認 / 安全地帯予定地からクルド撤退 / 安全地帯の意味するもの

Ⅱ 東アジア重視下の中東戦略――戦術核使用を作戦化する米軍

国益重視の中東政策への転換 / 中東からの米軍撤退政策 / トランプの中東政策を規定する諸要因 / シェールオイル増産の持つ意味 / イスラエルを守るための戦争の可能性 / 環境破壊のシェールオイル政策 / イランとの対決政策 / トルコ、サウジの基地も使用不可 / 唯一の選択肢は戦術核

Ⅲ 対米対抗的な中・ロの突出――「一帯一路」の要にイスラエル

新たな再分割戦に突進する中国 / イスラエルにも進出する中国 / シリアにも冒険的に進出 / ロシアの中東への関与強化 / ロシアの権益の拡大 / 米帝の中東支配の崩壊促すロシア

Ⅳ 労働者人民の新たな決起――イラン・イラク・レバノン・エジプト

激動期に再び突入した中東 / イランで体制変革を求めるデモの波 / 現体制への不満の爆発 / イラクで反政府デモ / 米帝の支配を覆す新たな闘い / レバノンでも宗派を超えたデモ / エジプト、アルジェリアでも民衆が決起 / 戦時体制下で闘うトルコの労働者 / 自衛隊の中東派兵許すな / 改憲と自衛隊合憲化のための派兵

News & Review
◆韓国/200万人組織化へ進撃する民主労総
◆ヨーロッパ/仏「年金改悪反対」、伊「イワシ運動」
◆日本/日米貿易協定の可決弾劾

■社会保障解体と闘う(39)年金改悪にゼネストとデモ

■マルクス主義・学習講座
『ドイツ・イデオロギー』(第5回)

(一部内容紹介)
没落するアメリカ 中東は戦乱の渦
■シリア・クルド人自治区にトルコ軍侵攻
■中東全域に広がる労働者人民のデモの波

はじめに

帝国主義の戦後世界体制の盟主である米帝の世界的支配能力の衰退と米中対立の激化という情勢のもとで、東アジアにおける戦争の危機が切迫している。米帝はこの戦争に勝利するために、世界の各地に配備した米帝の軍事力の総力を結集して東アジアでの戦争に備えようとしている。こうした中で、米軍の軍事的支配体制が弱体化した中東では、トルコ、イラン、ロシア、中国などの利害が入り乱れ、相互の対立が激化して戦乱が渦巻く情勢に突入している。
だが他方で、米帝の中東支配力の衰退という情勢下で、帝国主義による中東の支配体制と中東各国の支配階級の独裁体制を打ち破る労働者人民の新たな闘いが開始されている。とりわけ、戦乱と帝国主義の軍事的圧力に苦しめられてきたイラクやイランの労働者人民による社会の根本的改革を求める新たな闘いは中東全域に拡大しようとしている。新たな「アラブの春」とも言うべき闘いが開始され、帝国主義の中東支配を根底的に覆す革命的闘いへと発展しようとしているのだ。本特集ではそうした中東の現実を具体的に紹介する。
第Ⅰ章では、クルド人の自治・独立を求める闘いを解体しようとするトルコの軍事侵攻の意味するものと、クルド人独立運動に対する米帝および周辺諸国の反動的立場からの介入について明らかにする。
第Ⅱ章では、米帝トランプの中東政策がどのような戦略的観点から打ち出されているのかを分析する。
第Ⅲ章では、米帝の中東支配の危機に対して自国の利害をむき出しにして介入するロシアと中国の中東政策の現状について分析している。
第Ⅳ章では、中東諸国の崩壊的危機を根本的に克服し、人間として生きることのできる社会を再構築しようと決起し始めたイランやイラク、レバノン、エジプトなどの労働者人民の闘いの新たな発展について紹介する。またこの章では中東に新たな戦乱をもたらしながら、自衛隊の合憲化、憲法改悪を狙う安倍政権の中東への日帝自衛隊派兵の反動的試みについて暴露し、弾劾している。